成川 彩

韓国在住文化系ライター

成川 彩

あのハリウッドスターも食べた! 孔徳(コンドク)の老舗「駅前会館」のパッサクプルコギ 2026.4.1

2026.4.1

目次

100年の伝統を誇るパッサクプルコギ

最近ソウルで目覚ましく発展してきた地域の一つが麻浦(マポ)区の孔徳(コンドク)です。政治・金融・マスコミの中心地、汝矣島(ヨイド)から近く、地下鉄5号線、6号線、空港鉄道、京畿中央線の4つの路線が交差する交通の要衝としてオフィスや住宅が増え、それに伴って飲食店も増えてきました。
「駅前会館」が麻浦区に移転してきたのは2008年のことですが、遡れば1929年、全羅南道・順天(スンチョン)の食堂で提供していたプルコギのノウハウを継承した「駅前食堂」がソウルの龍山(ヨンサン)駅前にオープン。店名は「駅前会館」に変わり、現在に至るのだそうです。駅前というわりには孔徳駅から歩いて7分ほどなので変だなと思ったら、龍山駅の駅前にオープンしたのが由来だったんですね。

店の前に掲げられた「百年店舗」と「ソウル未来遺産」のプレート
店の前に掲げられた「百年店舗」と「ソウル未来遺産」のプレート

店の前には「百年店舗」と「ソウル未来遺産」のプレートがあり、さらに液晶パネルに流れている映像をよく見ると、なんとトム・クルーズ! 2023年、映画の宣伝のために韓国を訪れたトム・クルーズが「駅前会館」でプルコギを食べたのだとか。ミシュランにも2017年から9年連続掲載されている、名店中の名店です。
ところでプルコギといえば、普通は薄切りの牛肉と野菜をタレに漬け込んで炒め煮にした料理で、すき焼きに似ています。ただ、もともとは「プル」は「火」、「コギ」は「肉」なので、焼肉という意味で、孔徳の「駅前会館」のプルコギはまさに焼いた肉、汁気のないプルコギです。その名も「パッサクプルコギ」。「パッサク」は「からから」という乾いた様子を表す言葉です。

香ばしさが売りのパッサクプルコギ
香ばしさが売りのパッサクプルコギ

2日間熟成した牛肉を注文が入ると網で焼き、焼きたてが出てくるパッサクプルコギ。何と言っても、この香ばしさ! 見た目はシンプルですが、甘いタレの味がしっかりしみ込んでいます。そのまま食べてもおいしいですが、エゴマの葉で包んで食べるのもよし。

エゴマの葉にのせて、ニンニクとサムジャン(甘辛い合わせ味噌)と一緒に巻いて食べるのも美味!
エゴマの葉にのせて、ニンニクとサムジャン(甘辛い合わせ味噌)と一緒に巻いて食べるのも美味!

酒類大賞受賞の自家製マッコリ

うれしいのはリーズナブルなお値段で、ミシュラン掲載のプルコギと聞くと「高そう」とちょっと構えてしまいますが、全然です。おかずやご飯も出てくるプルコギ定食が21,000ウォンと良心的な金額。2人だったので、ナクチポックム(テナガダコの甘辛炒め)定食も頼んで、一緒に分け合いました。プルコギがちょっと甘めで、ナクチポックムが辛いので、両方食べるとバランスがぴったり。

見るからに辛そうなナクチポックム
見るからに辛そうなナクチポックム

そしてもう一つのオススメが、マッコリです。自家製マッコリでその名も「駅前酒」。2021年の「大韓民国酒類大賞」で大賞を受賞したという表示を見て、頼んでみました。人工甘味料を使わない自然発酵の生マッコリで、柔らかい甘味と酸味のハーモニーに思わず「おいしい!」を連発してしまいました。アルコール度数9%とちょっと高めで、味わって飲むマッコリという感じ。プルコギとの相性も抜群です。

大賞受賞も納得の自家製マッコリ「駅前酒」
大賞受賞も納得の自家製マッコリ「駅前酒」

人気店ですが3階まであるので予約なしで待たずに入れました。

お店情報

あのハリウッドスターも食べた! 孔徳(コンドク)の老舗「駅前会館」のパッサクプルコギ
店名 駅前会館(역전회관)
住所 서울특별시 마포구 토정로37길 47
ソウル特別市麻浦区土亭路37キル47
地下鉄5・6号線孔徳駅・1番出口・徒歩7分
TEL 02-703-0019
営業時間 11:00~15:00、17:00~21:50(土日は午後は16:30~21:20)
メニュー パッサクプルコギ定食21,000W、ナクチポックム定食21,000W、駅前酒(500ml)12,000W

*許可を得て撮影掲載しています
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