江南(カンナム)の청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)はえごまの麺だけでも食べに行ってほしいレベル

2025.7.14

目次

2025年・夏に注目されている韓国料理第一位はえごまの麺

韓国における麺文化は料理店ならではのとらえ方があると感じています。
例えば代表的なカルグクス。日本語で表記するなら刀削麺。
でも日本で言われている刀削麺とは若干ニュアンスが違う印象を受けます。
個人的には手打ちうどん(手切りする系)に近いイメージ。
このメニューで勝負している料理店は自家製麺、と謳っていることがほとんどです。
そして最近改めて脚光を浴びているのがのえごまの麺。トゥルキルムマッククスと呼ばれているものです。
具体的には蕎麦粉100% に近い麺にえごまのオイルとえごまの粉末がトッピングされているもの。非常にシンプルな味わいです。
ただお店によって見せ方がさまざまあります。
何が正解か、ではなくお店の個性を味わう、というのが韓国ならではかもしれません。
夏に人気の理由は
えごまの麺は熱々、ではないことなのではないか。
非常に食べやすい温度帯に仕上がっています。
しかも辛くない。辛さは自分で調整できます。キムチなどをトッピングするスタイル。
また塩気も穏やかなので物足りないと感じた場合は塩や胡椒でアレンジもできる。
要は自分の好きなように食べて味わえる、それもえごまの麺かもしれません。

旅行先ということ、そして時間もタイミングも限られている中、
「土曜」「朝」「江南」というキーワードで
毎回ヒットしていたこちらの料理店・청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)。
名物はポッサム(茹でた豚肉を葉物野菜で包む料理)ですが、
麺部門だけでも味わうことができるとあって1人OKです。

江南(カンナム)にある청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)の入り口
目立つので分かりやすいと思います

えごまのオイル、えごまの粉末、そして麺、すべてが自家製の청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)

えごまのオイルは香り高く、炒め物などに使用すると
アクセントになることは理解していました。
一方で麺にかけるだけ、というのは
どうなるのか?どこまで存在感が溢れてくるのか。
これは試さないとわからない…

そう意気込んでお願いしたメニューがトゥルキルムマッククス。
トゥルキルムとは荏胡麻(えごま)油、マッククスは蕎麦粉で作った冷麺、を意味します。

江南(カンナム)にある청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)のトゥルキルムマッククス
香りの良さ、届きますでしょうか…

一口食べてみて驚きました。
香りがしっかりありながら脂感は感じられない。
さっぱりしている。これは人気になるわけだ…
麺もいわゆるアルデンテ。茹で加減も考えられていてしっかりした歯ごたえです。
自家製麺であることの証は麺の長さ!

混ぜるのが難しい…挫折しそう…

かき混ぜてもなかなかうまく混ざらない(笑)。
もっとしっかり混ぜ合わせて!と天の声が聞こえてきそう…
不慣れな身として、これは本当にハサミがほしい・・・
麺の長さがないときれいに巻いた盛り付けにならない。
ゆえに食べる準備に時間を取られます…

江南(カンナム)にある청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)のトゥルキルムマッククス
なんとかここまで

黒いものはえごまの粉末。これもしっかり香りが出ています。
えごまのオイルは店内の機械で使用する分だけ毎日搾っているそう。
何から何まで自家製ということを考えると
トゥルキルムマッククスは、まずこれを召し上がると
基本がわかるような気がします。
えごま油の香りとさっぱり感、
麺のコシと弾力、
えごまの粉末の存在と味わい、
注目ポイントがこの3つ。
この夏、トゥルキルムマッククスを食べ比べて
料理店の違いと個性をもっと知りたくなりました。
ぜひ、まずはこの基本形を攻めてみてはいかがでしょうか。

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お店情報

江南(カンナム)にある청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)のメニュー
店名 청류벽(清流壁・チョンニュビョッ)
住所 서울특별시 서초구 서초대로74길 29
ソウル特別市瑞草区 瑞草大路74キル 29
地下鉄2号・新盆唐線江南駅5番出口・徒歩4分
TEL 02-2055-1191
営業時間 11:00-20:50
メニュー トゥルキルムマッククス 14,000W

*許可を得て撮影掲載しています
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藤﨑 聡子 ワインジャーナリスト・撮影構成ディレクター 世界中の食とワインのペアリングについて編集者歴25年以上ならではの目線で追求し続けている。わかりやすい言葉を綴ることで長年のファンが多い。 profile