
韓国在住文化系ライター
成川 彩
回転コーヒー? 延禧洞(ヨニドン)のミニシアター併設カフェ
目次
コロナ禍、延禧洞にミニシアター誕生
弘大(ホンデ)駅からちょっと歩くと、延禧洞(ヨニドン)という地域があり、ここになんとコロナ禍にミニシアター「ライカシネマ(LAIKA CINEMA)」が誕生しました。老舗映画館が閉館というニュースが続く中で、新たな映画館のオープンは映画ファンにとっては希望の星。ホン・サンス監督の『小説家の映画』(2022)の撮影にも使われ、日本からも「行ってみたい!」という声を聞きます。

海外作品の上映が多く、延禧洞は延世(ヨンセ)大学からも近いので、韓国語を学ぶ外国人の観客も多いそうです。私が行った時にはヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演の『PERFCT DAYS』(2023)や、岩井俊二監督、中山美穂主演の『Love Letter』(1995)が上映中でした。『Love Letter』は韓国で最も愛される日本映画で、繰り返し公開されています。
建物全体が複合文化空間となっていて「スペースドッグ」という名前。オーナーがSF映画がお好きだそうで、なんとなく全体の雰囲気が宇宙のような近未来のような空間です。今回ご紹介したいのは、2階にあるカフェ「MO9(モグ)」。1階がチケット売り場、40席の映画館は地下1階にあり、映画の待ち時間や、終わっておしゃべりに2階へ行く観客が多いようです。私はたいていはインタビューをする側ですが、年に数回はインタビューを受けることもあり、このカフェで映画関連のインタビューを受けました。一人で読書をしたり、ノートパソコンで作業をする若い女性の姿もちらほら。

星の軌道をイメージした回転コーヒー
カフェMO9に入ってびっくりしたのは、回転ずしのような回るコンベアがあること。コンベアのあるカフェは初めて。注文の時に聞いてみたら、星の軌道をイメージして作ったのだそう。注文して席で待っていると、ゆっくりゆっくりコンベアにのってやって来ました。思わず「可愛い…」と声が出ちゃう。
シグニチャーメニューのインジョルミクリームラテ(인절미 크림 라떼)は、クリームラテの上に串にささったお団子がのっていて、これまた可愛い。インジョルミはきな粉餅、クリームラテはとろっと濃厚な感じで、コーヒーというよりもスイーツをいただいたような一杯でした。

劇場名のついたライカプチーノ(라이카푸치노)も気になって頼んでみたら、ふんわり泡立ったミルクにシナモンパウダーがかかって、いい香り。優雅な気持ちで堪能しました。

フィナンシェやクッキーもいくつかあって、人気はヌネティネフィナンシェ。韓国ではここ数年、メレンゲの上にアプリコットジャムで線を描いて焼いたヌネティネと呼ばれるお菓子が流行っていて、そのフィナンシェです。

ハイボールなどアルコールのメニューもあって、夜の上映時はほろ酔いで映画に浸るのもいいですね。

お店情報
店名 | : | MO9(モグ) |
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住所 | : |
서울특별시 서대문구 연희로8길18 스페이스독 2층 ソウル特別市西大門区延禧路8キル18 スペースドッグ2階 地下鉄2号線弘大入口駅・3番出口・徒歩18分 |
TEL | : | 070-7780-0963 |
営業時間 | : | 平日9:30-21:00 月曜定休 |
メニュー | : | アメリカーノ4,500W、インジョルミクリームラテ6,500W、ライカプチーノ5,000W、ヌネティネフィナンシェ3,000W、ハイボール8,000W |
*許可を得て撮影掲載しています
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