ショウヘイの写真
ショウヘイの写真
ショウヘイの写真

描きながら美味しかったことを想い出し、完成した作品は思わず唸るほどだった

最初の語りから15分。
描いていた手を止めて一度放して見てみます。

そしてさらに集中。仕上げの様相です。
ショウヘイの写真
ショウヘイの絵
ショウヘイさんの描く姿をみて、描くということは複雑で非常に深いものなのだと感じました。一本の線を引くにしても強さや太さ、ひとつとして同じものはありません。赤といっても朱色に寄せて、とかオレンジのような明るさを見せて、など「赤」と一言ではくくれない色味を出しています
5分後。
「えっと・・・完成しました」
ショウヘイの写真
一同、静かにどよめきます。

「僕にしか描けないキムチチゲ、です。
いろいろ考えましたが
あのスープの色、本当にインパクトがありました。
単なる唐辛子の赤、ではなく
いろいろな調味料や具材が合わさっての複雑な赤。
その赤さの深さを見せています。

赤の深さをテーマに構想していくと
鍋のビジュアルの美しさは、
それぞれ見る人の「美」の想像でよいのかな、と。
何を主張したいのか、
ビジュアルの美しさも出てきてしまうと
どっちつかず、というか
両方が主役になってしまうから
振り切ったほうがよい。
僕は色を選びました。
ここからどのようなキムチチゲが誕生していたのだろうか、
それは見てくださった方の美味しい想像が一緒になることで
この作品が完成する、で良い。
だって正平創庫、ですから(笑)
いろいろな想像を創って感じたことを共有していく。
このキムチチゲはまさに皆さんとの共作。
この作品をみてご自身の「美味しいキムチチゲ」を
創造してください!」

近くに寄ってみてみると、この赤さが本当に複雑な色合いを
描いています。
細いラインが無数に流れていてこのラインからもショウヘイの
パッションが感じられます。
ショウヘイの写真
鍋のフォルムは迷うことのない線画、それを重ねていくことで立体的に形作っています。色合いの黄金色が絶妙なコントラストを醸し出しています。「キャンバスに描くのはひさしぶりだったから楽しさもでていますよね」とショウヘイさん
「タイトルは…悩んでいます。
今のテンションだとお腹がいっぱいなのもあるので
食べ終わったあと(笑)、
うーん、でもこれだとすごく普通だからなぁ…
あっ、ひらめきました!
【終えた後】はいかがでしょうか。

食事をした想いを言葉だけではなく
描く、という財産にも置き換えたショウヘイ。
絵画 3 部作、これで終了です。

今日一日、無事に過ごせたことへの感謝の意味も含めて」
ショウヘイの写真