
韓国在住文化系ライター
成川 彩
汝矣島(ヨイド)のタラスープ ビジネス街の隠れ家は地下に
目次
汝矣島のビジネスマンが吸い込まれる地下の食堂街
金融ビジネスの中心地として発展した汝矣島(ヨイド)。国会議事堂や放送局もあり、グルメの本場とも言われています。2021年に「ザ・現代ソウル」というソウル最大規模のデパートができてからは、海外観光客もたくさん訪れる地域になりました。桜の名所としても知られています。
高級なレストランも多いのですが、日常のランチは安くておいしいお店が人気。建ち並ぶビルからランチタイムに一斉に飛び出して来るビジネスマンの後を追うと、吸い込まれるようにビルの地下に入っていきます。

そうして知ったビル地下の隠れた名店「ティプリ(뒤풀이)」。30年以上にわたって愛されるタラスープのお店です。韓国は日本に比べて老舗が少なく、30年は堂々の老舗です。正友(ジョンウ)ビルディングの地下食堂街、ジョンウフードコートにありました。フードコートと言っても、一つ一つ独立したお店です。

二日酔いもすっきり、ピリ辛タラスープ
タラスープといえば、どちらかというとプゴクッ(북어국)が一般的で、「ティプリ」のメニューにもプゴクッもあるんですが、周りを見渡すとこの店ではみんな食べているのはテグタン(대구탕)。プゴクッとテグタン、どう違うのかというと、まず見た目が違って、プゴクッは白っぽいスープ、テグタンは白いのもありますが、赤い方が多いようです。「ティプリ」のテグタンはピリッと辛い、赤い方でした。プゴは干したスケトウダラ、テグはタラで、いずれも二日酔いに効くと言われていて、お店は朝の6時半に開店。お客さんの層も男性が中心のようです。

私も昨日ちょっと飲みすぎたかなという日に行って、汗をかきながら食べているうちにだんだん頭がすっきりしてくるような感じでした。韓国では辛いものを汗をかきながら食べて「ああ、涼しい(시원하다)」と言います。最初は「涼しい??」と理解に困りましたが、だんだんその感覚が分かってきました。
タラは肉厚で食べ応えがあり、豆腐やダイコンなども入っていました。「ティプリ」のテグタンのタラはちょっと干したタラを使っているようです。

「ティプリ」は「汝矣島3大テグタン」の一つで、それだけ汝矣島といえばテグタンのイメージがあるのですが、これもお酒を飲む機会が多いビジネスマンの街、汝矣島だからですね。スープの追加を頼んでいるお客さんもいました。スープはお代わり無料だそうです。

お店情報
店名 | : | 뒤풀이(ティプリ) |
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住所 | : |
서울특별시 영등포구 은행로29 정우빌딩 지하1층 ソウル特別市永登浦区銀行路29 正友ビルディング地下1階 地下鉄9号線国会議事堂駅・3番出口・徒歩10分 |
TEL | : | 02-780-4513 |
営業時間 | : | 平日06:30-21:00 土日祝日休み |
メニュー | : | テグタン9,000W、プゴクッ8,000W |
*許可を得て撮影掲載しています
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